2014/09/05

私の男 桜庭一樹 ★★★






















落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。
孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。
そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。
内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。


先刻映画を鑑賞し、個人的にはそれほどでもなかったのだが
原作を確認してみないことには気が収まらない症候群になっており、
取り敢えず読了。

モスクワ映画祭?かなんかで浅野忠信、主演男優賞とかもらってたケド。。
ただ、キャストとしてはピッタリだったがね。


小説のがまだよいかな。。。
どうして映画は過去へと遡るこの小説のように作り上げなかったのだろ。。?
このほうがまだ理解できるが、それでもわたくしは感情移入などできない物語ではある。

一番大切な幼少期の描写が映画はまるでない。
だからただの近親相姦的な映画に終わってしまってるんだよね。

ただ、幼少期のここは。。。映像不可だものね。。演技でも子どもにはやらせられない。
でもここが一番重要。ココ抜きではこのお話は考えられない。
小説と映画での私の男の捉え方が違ってるし、小説読んで気づいたが
二階堂ふみちゃんキャストだとやはり灰汁が強すぎるかもしれんな~

つまり、映画にはしてはいけない作品てことかな。。

歪みきった父娘の愛情なのだが終始冷めた目で読み進めた作品であるし、
やっぱりこの作家さんわたしにとってはいまひとつなんだよね。
2作しか読んでなくてなんだけど。





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